今、海外留学における環境は以前よりも治安が悪くなっていると感じる。
こんにちは、コウダイです。残暑厳しい日々ですが、いかがお過ごしでしょうか?
春から夏にかけ、暖かくなれば暖かくなるほど、おかしな人が街に増えてくるというのは今に始まった事ではありませんが、暑すぎて外にいられないければ、むしろ外に人が出ないのかもしれません。
日本が銃社会でない事は周知の事実ですが、それ以前に定期的に車が歩道に突っ込んできたり、電車内で刃物を持って暴れたり、爆弾を爆破させようとしたり、定期的に無差別的なクレイジーな事件が起こる事は誰でも知っている事でしたので、ちょっとした無差別事件の場合であれば、恐いなと思うと同時に自分がそこにいなくて良かったと、その都度ほっとするばかりです。
おかげ様で今や旧統一教会の話で溢れ、9月中秋の中国節のイベントMoon Festival(月餅祭)のちらしを見ても、ドクタームーンやらマザームーンなどが頭に浮かんでしまいます。(苦笑)
旧統一教会の事なんか、せっかく忘れかけてたのに、と思いつつも今も苦しんでいる人がいる現実を目の当たりにしたりすると、「あいつ、どうしてるかな?」と中高時代の同級生で、急に親が信者になって大変そうにしていた友人が思いかびます。「あいつ」のことだから大丈夫と思いつつも、「まだ」忘れてはいけない事なのだと思うと残念です。
宗教の問題は元より、発端そしてきっかけとなった今回の安部元総理の暗殺事件は「無差別」ではなく、標的を定めていた狙撃事件、いわゆる、Targeted Shootingだった事の方が大きな衝撃でした。
最近でそういった怨恨による派手な事件で思い出せるのは、昔に遡って2013年の王将社長の射殺事件以来です。と、改めて振り返ってみると、メディアでは、「銃のない日本」で、と取りただされていますが、この王将射殺事件は9年前くらいですし、この時は完全にプロ反社の犯行のようでしたので本物の銃であった事は間違いありません。日本なのに、ですよね。
しかし、あれほど大きな事件だった、安部元総理暗殺ではありましたが、その前日や前の週には米国の独立記念日のパレードでの乱射事件やイリノイ州での乱射事件が起き、その翌週にはカナダのバンクーバー郊外の街で銃撃事件が起きたり、小さな斧(マシェーテ)を振り回す無差別的殺傷事件が起きたり、世界は中々過激な事件で埋めつくされていきます。
もう昔の事になってしまいましたが、911のテロで戦争が始まり、アルカイダやイスラム国がテロを起こしていた時期には、人が集まる所にいくとテロの危険があるから行かないようにと人々が自粛をしている時期もあったのですが、あの頃を思い出してしまいます。
正直、コロナ明けつつの世界の今、人が集まっている状況を見たりお祭りを見れば嬉しくなってしまい、行って見たくなってしまいますが、実際問題コロナへの新規感染リスクがあります。しかし、それ以前はテロや乱射事件のリスクもあるのであれば、むやみやたらに計画性なくリスクがある場所に近づく事は危険を伴う事でもあるという教えを受けていた事を思い出さなければなりません。
まして留学生の夏は日本と異なり、例え安全であると言われているカナダやオーストラリアであっても、フェスティバルや花火など人が集まる場所では盗難リスクが増えてきます。当然のことながら、無防備感丸出しで、例えばきちんとチャックを閉めていなかったり、財布や現金をちらちらと見えるような場所に入れていたりすれば、しっかりとプロがチャンスを伺いながら近づいてくるというわけです。
しかし、ここで重要な事は、相手は「プロ」であるという事です。魔が差して手が出てしまう素人ではありません。百戦錬磨の覚悟や失うものなどない「プロ」です。例え、盗まれた事が分かったとしても、その「プロ」である相手とまともに対峙して、「アマチュア」のターゲット(標的)が無傷&ゼロリスクで解決出来ると考える方が間違っている、と考えなければいけません。
これは、おおげさでも何でもなく、「現実」であり、理想や希望で物事は解決出来ない事が、日本の外に存在するという事を十分に認識して頂く必要があるものです。物事は全て最悪のケースを想定して考えなくてはいけません。
①ケーススタディ
【事例 -1】友人(男性)がバンクーバーの公共交通機関であるスカイトレインに乗車中に、一緒に同行していた女性のスマホを盗られ取り返そうとしたところ、返り討ちにあってそのまま入院してしまった。
【考察 -1】まず自分がターゲットとなってしまった場合、それは偶発的に発生したものではなく、それなりに計画的又は何かしらの要因がトリガーとなって実行されたものであると考える必要があります。
今回の場合は、ターゲットである女性のスマホが無防備であったという事だけでなく、その周囲にいる女性の友人、つまり今回返り討ちにあってしまった男性の事も把握した上で、ケンカ等フィジカル部分での勝機を見極めた上で実行したと考える必要があります。犯人は決して初めての犯行ではないでしょう。
と、考えた場合、いくらスマホが盗られてしまったとしても、まともにやりあったらお互い痛み分けになる事はあっても、無傷で勝てる可能性はほぼありません。まして、相手が凶器を持っていたらどうでしょうか。そう考えたら、命が無事であれば、それだけを感謝し痛みと引き換えに二度とこのような事がないように危険を察知する努力やとっさに諦める潔さの大切さを噛みしめる必要があります。
②ケーススタディ
【事例 -2】友人(女性)が荷物を盗られそうになり、追いかけて相手を殴打、無事に取り返す事は出来たのだが、自身の拳(男性)を骨折してしまった。
【考察 -2】この荷物を強引に奪うタイプのやりかた、これはほぼ「強盗」です。度々耳にする話ですが、実際にストリートで起きた話を聞く度にヒヤっとします。相手は「強盗犯」ですので、単純な狡猾な犯人と異なり、強引に行く犯人の方が大抵タチが悪いと考える必要がありますが、無理矢理取られるケースに限って、追いかけて取り返そうとしてしまいがちです。
MMAや格闘技などで、ベアナックル(素手)で本気で殴るのは危険であるという事もちろんなのですが、それ以前にグローブをつけないと、自分の拳を骨折してしまいやすいからと聞いていました。
ストリートの格闘であり、拳を折る程強く殴る位ですので、壮絶な現場だった事が想定されます。相手が死に至らなければ良いですし、盗難の犯人が変なドラッグ中毒だった場合、はずみで亡くなってしまえば、いくら自分が悪くなくても裁判沙汰になってしまいます。本当に自身の骨折程度で済めば、幸運であったといえます。
正当防衛は大事ですが、万が一の事を考えて、犯行のターゲットとして手を出されてしまったら、強引に奪い返さないようにする事を心がけて下さい。
もっとも大切な事は「標的」にならない事です。英語圏においてよそ者の言語である母国語(日本人の場合は日本語)で目立たないようにしたり、あからさまに油断したり、酔っ払いすぎてしまうのもいけません。楽しすぎて浮かれてしまいすぎるケースもありますが、常にひとりひとりがどこかで気持ちを引き締めて行動する事が大事です。腹八分ではありませんが、幸福感、ハッピーもテンションもMAX前の80%までにし、自己防衛力、自己管理力への割り当てられるように余力を残すのを忘れないようにしましょう。私自身もそうですが、久々に海外に出るとうっかり楽しくなりすぎて浮かれてしまっているにも気づかず、周囲が見えなくなってしまう事があります。そんな時って滅多にないのですが、そんな時に狙い済まされたかのようにトラブルに見舞われる事って本当にあるのです💦
これは留学が怖い事、海外が怖いという事を助長するものではなく、海外は日本とは異なり、母国ではなく自分の国に守られている事わけでもありません。しかし、こればかりは実際に体感してみないと分からないものなのかもしれません。
危険な状況にあった時、場合によっては大きな声で周囲に助けを求める事も有効かもしれませんが、まずは全てにおいて、「命」が最優先である事を考え、とにかくその場を離れて「逃げる」という動きをインプット。気を引き締めて残りの夏を楽しみましょう!